理想は、臨終前に、親族に手を握ってもらって、「ありがとう」「あなたのおかげで、人生、幸せやったよ」。。。自宅でも、病院でも、ドラマになるような、美しい光景です。こんな事は、遺族様の看取る気持ちが強くないとできません。また、多くは、病院から危ないから来て下さい。家族が見に行ったら、すでに息絶えていた、そんな事もあります。でも、これも幸せな事です。人間は、最後、必ず一人で死んでいきます。たとえ、施設に入っても、病院で息を引き取っても、同じです。心中以外は、一緒に死んでくれる人はいないのです。たとえ、60年、連れ添った配偶者でも、一緒には死んでくれません。仏教の教えに、後生の一大事、そんな法話があります。人間は、どんな立派な人間でも、ひとりで死んでいくんです。中国の王朝君主は、側室・従者を、殉死させましたが、今ではありません。つまり、人間、最後は1人で死んでいくんですね。