仏教の教えに、「有無同然(うむどうぜん)」があります
「有無同然(うむどうぜん)」
『大無量寿経』という経典に、「有無同然」という言葉が説明されています。
【引用】ご僧侶の説法より
『大無量寿経』という経典に、「有無同然」という言葉が説明されています。
お金とか物、地位とか名誉、非凡な才能など、客観的な優位があれば、幸せになれる。
いい大学受かれば・・・結婚したら・・・お金がたくさんあれば・・・。
そうですね。皆さんが考える、これがあれば、幸せになれる。
でも、これも、持ってしまうと、それはそれで悩み事は尽きないもの。
それが、人間です。
人間の欲の本質を説明しています
仏教の教え
ところが、仏教では、「たとえ、金や名誉、地位を得ても、生きることが苦しみであることは変わらない」ということが、『大無量寿経』という経典に、「有無同然」という言葉で、次のように示されています。
「田なければ、また憂いて、田あらんことを欲し、
宅なければ、また憂いて、宅あらんことを欲す。
田あれば田を憂え、宅あれば宅を憂う。
(意訳)
〈田畑や家が無ければ、それらを求めて苦しみ、
有れば、管理や維持のためにまた苦しむ。
その他のものにしても、みな同じである〉
例えば、子供のない時は、ないことで苦しみ、子供を欲しがる。しかし、そのように子供が欲しいと思っている人も、実際に子供が生まれると、今度は、その子のために、不安や心配、悩みが増すのです。
・・・「有る」人も「無い」人も、みんなが苦しんでいる。苦しみの本当の原因は、お金や物などの「有無」とは別のところにある。
本当の苦悩の根元と、その解決の道を明らかにされているのが仏教です
そんなお話でした
ん~~~ん。そうですね
お金持ちで、容姿端麗で、社会的地位がある・・・客観的に見て幸せですよね
でも、この客観的とか相対的な、という言葉が相応しくないんですね
「幸福」についての誤解を解くカギ
この、漢字四字「有無同然」と示されているは、釈迦の説かれた経典です。
今日でも使われる四字熟語の中に、「幸福」についての誤解を解くカギがあると言われています
無いよりも有るほうが、幸せになれるでしょう。これが普通ですね
でも、仏教では、「たとえ、金や名誉、地位を得ても、生きることが苦しみであることは変わらない」ということが、教えられています
僕達は客観的な幸せ・相対的な幸せを得たい・・・そう思って生きています
間違いじゃないけれど、それが全てじゃないよ。
それを知る事がほんとの幸せかもしれません。
全てを理解できなくても、仏法に触れて、少しでも、心穏やかに暮らせればいいですね。