天上天下唯我独尊

天上天下唯我独尊・・・この言葉、ご存知の方も多いと思います。
これは、釈迦が誕生した時に言ったとされる言葉ですね。
釈迦の誕生時、右手の人差し指で、天を差し、左手の人差し指で、地を刺したのです。
手塚治虫のブッダの漫画の中で、一番に出てきます。

唯我独尊

この天上天下唯我独尊、一部、間違った使われ方をしています。
遠い昔、暴走族が、壁の落書きに、「夜呂死苦・・・よろしく」、とか、漢字の当て字を使った事が報じられていました。
この「唯我独尊」も使われた事があったようです。

この漢字をそのまま、解釈すれば、唯一、我が、独り、尊いと解釈できます。
この世で、自分ほど偉いものは居ないと・・・そんな、うぬぼれることの意味に使われた事もあったのです。
ひとりよがりで、ワンマンな人物の言動を揶揄して使われる事が多かったのですが、本来の意味は全く違います。

まず、「天上天下」とは、全世界・全宇宙という意味です。
次の「唯我独尊」・・・この解釈が難しいのです。

説法
僧侶による説法

仏教塾で学んだ事・・・この「我」とは、を個人・お釈迦様ではなく、「我々すべての人間」と、とらえて、
「人はだれでも唯一無二の存在であって、尊い存在である」と説いたのです。

仏教の教えに、特に浄土真宗の話に、絶対の幸福というテーマがあります。
そこに出てくる話で、仏教の真理、六道輪廻の中で、人間界に生まれてきた事の意味・価値は、ほんとに、尊い事である。
そして、全ての人が、尊い目的を果たす為に人間界に生まれてきたのです。
そんな事を言います。
また、全ての人間が平等で、上下の無い事を教えたのが、この言葉だそうです・・・By仏教塾

・・・仏教塾で教わった事

人は何の為に生まれてきたのか
人は何の為に仕事をして生きているのか
人は何故、苦しくても生きねばならないのか・・・

そんな、人生の目的を教えられたのが、お釈迦様だそうです

こんなたとえがあります。スマップの歌にありましたが・・・
すべての人がオンリーワンです。
「人はだれでも唯一無二の存在」
「そのままで尊いオンリーワン」
「ナンバーワンじゃなく、オンリーワン」

そう思って聞いたら、スマップの歌って、お経みたいなものですね

瑠璃堂本堂
瑠璃堂本堂

ふだん私たちは、相対的な幸せをいつも感じて生きています。
世間と比べてみて、財産がちょっとあるからとか、
人より名誉や地位があるから・・・

といったように、自らを他と比べて立派だと思いこんでしまう。
しかし、「唯我独尊」とは、その、相対的な価値観を否定する事です
人間界に、生まれてきた、みんな、ひとりひとりが尊いのです。

仏教塾で学んだ事、自分なりに解釈して、判りやすいように説明しています

光明寺参事 村上が書いています