終活ブーム
宗教法人参事・終活カウンセラー・相続診断士の村上のブログ
最近、終活がすごいブームですね
それを反映してか、看取り・葬儀・収骨・納骨・遺品処理・財産処分と
全てを請け負うようなNPO法人が立ち上がってます
終活ビジネスとでもいうのでしょうか
![終活とお墓](https://www.memorial-park.jp/wp-content/uploads/2019/07/c347e036a9687947f09bc08310b8cde9_m.jpg)
平たく言えば、寺の仕事もそうかもしれません
宗教を通じて、葬儀・お墓・供養と承るのが寺の存分です
このブログを書いている村上も宗教法人の参事です
しかし、一般の事業所における、終活ビジネスって本当に成り立つのでしょうか
ちょっと、疑問に思います
仏教寺院でも破綻する事もあります。
![墓檀家](https://www.memorial-park.jp/wp-content/uploads/2022/07/DSC00017-600x450-1.jpg)
宗教法人は基本、宗教活動には無税となります
この賛否は別にして、基本的に、お寺は長く存続できる訳です
なので、お墓のような厄介者を扱う事ができます
お墓のある寺院は33年の永代供養を約束してお布施を頂戴します
宗教法人は、息の超長い、事業母体であると思います
その点、民間の事業所はその永続性が担保されるのでしょうか
![京都型八寸墓石俱会一処](https://www.memorial-park.jp/wp-content/uploads/2020/02/WIN_20160528_14_19_40_Pro-1024x576-1.jpg)
民間資本がお墓を作り、運営しているところが多いのは事実です
しかし、著名な霊園でも、販売権譲渡が起こっています
墓地・霊園の運営は、絶対的な墓所数が無いとしんどいのです
全ての墓所の申込みが終わった時点で、墓地・墓石販売で生じる利益が無くなります
残るのは、納骨に関わる手数料と管理費の徴収だけです
例えば、年間の管理費が5000円の霊園であれば・・・
1000基あって、年、500万円
3000基あって、年、1500万円
500基もない墓地が多いですが、500基あっても、250万円
この運営費で、墓地管理をする訳です
無縁墓の再販もありますが、これは人気のある墓地しかできないです
・・・そう考えると、民間資本の霊園墓地の管理の行き詰まりは理解できます
村墓地のように、地域の方のボランティアで、管理されていたら別ですが・・・
一般の方から見れば、民間墓地も村墓地も寺院墓地も同じに思えるでしょう
でも、墓地の維持管理という点だけを考えれば、一般企業の体質と寺院の体質とは全く違います
お寺本体は、お骨を預かる事で仕事ができます。
仕事ができるから、安定度は高いのです。民間とは違う大きな安心感があります。
また、民間資本は供養という、利益のでない期間に耐えられるのでしょうか
実際に民間資本による、納骨堂の運営が破たんする例もあります。
墓地の安定度は公営墓地>寺院墓地>民間墓地とされます
![宇治市市営墓地](https://www.memorial-park.jp/wp-content/uploads/2022/07/amagase1.jpg)
いつも疑問に思います
この安定度の図式(公営>寺院>民間)は終活ビジネスでも
同じことが言えると思います
神奈川県横須賀市が、お1人様のために火葬・収骨・納骨の行政サービスを始めてます。
最高の安心感です。横須賀市の市民さんはほんと安心です
でも、民間の事業所の看取りサービスって、長く維持できるのでしょうか
数十年先の自分の葬儀・納骨・供養・財産処分を民間の事業所に託すわけです
ちょっと、不安を感じます
NPO法人日本●●●サービスの破たんもその一環ですね
破綻の原因は、上層部の使い込みと伝えられていますが・・・
本当の原因は、もっと深い所にあるのではないでしょうか?
また、葬儀に関しても取り決めがあります
![出棺](https://www.memorial-park.jp/wp-content/uploads/2022/08/DSCN0068-e1659773294331.jpg)
例えば、葬儀社は、葬儀の契約者から、生前で金銭を預かり
契約する事はできません。これは総務省の通達です
例えば、生前契約をされた方が30年、生存した。
しかし、契約した葬儀社は、潰れているかもしれない
そう考えると、無難ですね
民間企業の永続性が担保されない状態で、終活の仕事は相応しくないと思います
上記は全て、村上の主観です。何ら根拠はありません。