北海道、札幌市内の納骨堂が閉鎖

【引用】Yahooニュースから引用しました

雪だるま式に納骨堂が破綻するリスク
…寺に擦り寄りボロ儲け企む葬儀・仏具・石材業・外資系金融業の罠

・・・都市部に続々できている「納骨堂」ビジネスの危うさ

北海道札幌市の宗教法人が運営する納骨堂が経営破綻し、混乱が続いている。

 これまで「墓」や「納骨堂」の経営は、永続性が担保できる宗教法人に認可されてきた。しかし、実際には宗教法人ですら破綻することがありうることを証明した形となった。

 経営破綻したのは、札幌駅からほど近い元町(東区)にある室内型納骨堂「御霊堂元町」。運営主体は「宗教法人白鳳寺」だ。同法人によれば「赤字経営を続けた結果、資金不足に陥っていた」という。2021年11月には借金の返済ができなくなり、納骨堂が競売にかけられ、不動産会社が落札した。差し押さえの後も、白鳳寺の代表は納骨堂を売り続けていたという。それが事実であれば、詐欺まがいの行為であり、許されることではない。

・・・【中略】

 同納骨堂の最低価格はおよそ30cm角の、シンプルな個人用で30万円+年間管理費6000円。遺骨4柱まで入れて、仏壇のようなしつらいのタイプは70万~+年間管理費1万2000円。最も高額は9柱まで入れることができるものは250万円+年間管理費1万2000円となっている。
 開業10年で1500基の販売数にたいして、773基(販売率52%)が売れていた。納骨堂内には北海道内外からの遺骨が1000柱ほど入っているという。
 同納骨堂では、6億8000万円の売り上げがあり、年間800万円近くの管理費収入があったという。さらに契約数に伴って、葬儀や法事の布施などが入ってきていたことになる。773軒の檀家から想定される布施の年額は1000万円以上とみられる。・・・・以上【引用】

北海道、札幌市内の納骨堂が閉鎖されて、遺骨を取り出せないニュース、テレビでも放映していました。(写真は関係ありません)

納骨堂・納骨段
納骨堂・納骨段

確かに都市部での納骨堂は、大手葬儀会社や大手仏具・石材販売会社、つまり民間資本が寺の名義を借りて、運営している。この寺の名義貸しは、違法と聞いたことがありますが、お墓の開発・運営にはよくあった話です。本来、墓地・霊園・納骨堂事業の認可は、行政(市営・公営)以外では、ほぼ宗教法人にしか与えられていません。

また、年間の管理費がそこそこ高額なのに驚きました。

京都の場合、民間墓地の年間の管理費は3000~5000円、京都にある大本山の塔頭でも、年間2万円位までです。

立地条件、様々、違いますが、立派な管理である事に間違いはありません。結果、年間管理費の総額が800万円であれば、ロッカー式の納骨堂であれば十分にPayします。やはり、ずさんな経営姿勢が問題だったのでしょう。

また、引用文の葬儀や法事の布施についての記述がありますが、ここが、お寺の仕事です。

白鳳寺の代表とありますが、本来、お寺であれば住職ですね。村上の勝手な想像ですが、名前だけが「寺」で、休眠中の宗教法人は日本中にたくさんあります。そこを買い取ったのではないでしょうか?お寺は、菩提寺として、お供養を承るのが本来の姿です。納骨堂を、遺骨を預かるだけのビジネスと考えていたのでしょうか?そうなれば、永代供養の本来の意味からかけ離れますね。

今回の納骨堂の破綻、墓地運営においては珍しい事ではありません。

民間資本による墓地運営は、破綻している所がたくさんあります。京都にも、墓地運営がうまくいかなくて、販売権譲渡を繰り返している霊園墓地もあります。しかし、一度、遺骨を納めると、祭祀権が発生すると聞いたことがあります。だから、勝手に、お墓を処分する事は出来ないと聞いています。

和風区画

この、破綻した納骨堂を落札した不動産会社は、これからどのように、この不動産を運営していくのでしょうか?

安い物件と、後々の対処も考えずに、納骨堂の後の建物を落札するのは、どうなんでしょうか?納骨堂の契約者は、主催者を信頼して、先祖の遺骨の護持を託して、高額のお金を支払うわけです。お墓の現場にいる人間からすれば、遺骨の護持が、最も大事な事です。遺骨を預かるビジネス、安易な形で始めたらいい結果を出さないと思います。