石の象嵌加工:京都天が瀬メモリアル公園

象嵌

象嵌、きれいな加工です。象嵌(ぞうがん)加工といいます。本来は貝殻で作るそうですが、石材でもできるんですね。

ベースの石を研磨しておいて、色合いの違う石材をはめ込んで、最後に、石材の色を、研磨で立体的にしておく技法です。近年、このような技法を使って、お墓に装飾を施す・・・そんなお墓は見たことがありません

墓石は石材店が、販売に携わってきました。30年前に比べると、お墓も大きく、立派なものが増えました。石材店様のご努力です。石材は大島石・庵治石と、希少価値の高い石材が飛ぶように売れた時代もあったそうです。数百万円のお墓を建立して、先祖を祀れば、きっと家族繁栄。ご先祖様も喜んでくれると思います

ぜも、象嵌という加工は、接着剤を使うんですね。よく、おしゃれな墓地へ行くと、2色の墓石が見受けられます。接着剤を使って2つの石材を貼り合わせて、おしゃれな墓石を作られます。ほんと、きれいです。

でも、接着剤の耐久年度は30年といわれています。お墓は、それより長く、お祀りに使われます。お墓は30年は当たりまえ。50年のスパンで考えています。2色の墓石・象嵌も素晴らしい技術で、デザイン性も高くて、本当にきれいなのですが・・・。

お墓の本質は、先祖を祀るものです。先祖の極楽往生と後の家族の繁栄を願って建立されるものです。装飾品ではないんですね・・・。でも、お墓のどこかに、この技法を使うと、きっと素晴らしいお墓になると思います

京都天が瀬メモリアル公園 光明寺参事 村上